江戸屋「大極上」の刷毛です!!

其角せんべいでは、おせんべいに二種類のお醤油を刷毛(ハケ)で一枚一枚塗っております。なかなか手間のかかる作業ですが、其角せんべいのおせんべいの香ばしさと照りを産み出しているのは、この刷毛でお醤油を塗る作業です。
お醤油を塗る刷毛の品質ももちろん重要。
其角せんべいで使っている刷毛は、大伝馬町の老舗「江戸屋」の最高級品「大極上」の刷毛です。馬のたてがみを使った刷毛で、毛の質が柔らかく、なおかつコシもあり、見ての通り毛のボリュームもあり、これで塗るとお醤油のノリが全然違うのです。さすが「江戸屋」の最高級品だけあるのです。
なお、もともとは刷毛を縛るのに銅線を使っているのですが、銅線だとお醤油を塗っているうちに銅線が溶けてしまうので、銅線の代わりに「三味糸」三味線の弦の糸を特注で巻いてもらっております。
かなり年季が入ってますが、やはり良い刷毛は、使い込んだものの方が使い勝手が良い。毛も柔らくなってお醤油も良くなじみます。毛が固いうちは毛が抜けやすかったりもするので、新品は毛を柔らかくしなじませるために、かなりの時間お湯につけたりして使いやすくなるよう仕込みます。
最近は材料である馬のたてがみが手に入りにくかったり、職人の高齢化などで、「大極上」はもう作れないかもしれない、などと「江戸屋」さんがおっしゃってたりしたので、今のうちにまとめ買いしとかないと、と思うのですが、なかなか行けてないです。

道具にもこだわって、毎日其角せんべいではおせんべい作っております。いまどき「手仕事」を守り続けるのはなかなかしんどいのではありますが、美味しいおせんべいを作りたい、その気持ちでがんばっております。